赤ちゃんの個性について

やわらかな春風に心華やぐ季節になりました。
新年度を迎え、新たな環境を迎えた方もみえるのではないでしょうか。
当院でも看護スタッフとして4名が仲間入りしてくれました。
初々しいその姿が微笑ましくも、眩しく感じられるこのごろです。

 

さて今回は、生まれたばかりの赤ちゃんの個性についてお話したいと思います。
赤ちゃんの個性の1つとして、新生児早期の哺乳パターンについて1953年にBarnesらが研究をし、5つに分類をしています。

 

★Barracudas(カマス)タイプ
おっぱいに近づけるとすぐに乳頭や乳輪を口に含んで吸い始めるタイプ。
よく吸ってくれますが、おっぱいを離す時は要注意です。
そのまま引き離そうとすると乳頭を痛める可能性があります。
乳頭を引っ張らないように、ママの指を赤ちゃんの口角あたりにいれて離してあげましょう。

 

★Excited ineffectives(気難し屋)タイプ
おっぱいを飲ませようとするときに怒ったり、一旦飲んだかと思うと離したり、かと思うと吸い付いたりするタイプ。
泣きわめいてしまう時には、一旦おっぱいから離してとんとんしたり、話しかけたりして落ち着いてからトライしましょう。
ママがイライラしてしまうとそれが伝わってしまい、悪循環となることもあります。
赤ちゃんがうとうとしているときや、寝起きで少し「ぼーっ」としている時がおすすめです。

 

★Procrastinators(後回し)タイプ
生後数日、おっぱいにあまり関心がないタイプ。
おっぱいをあげようとしても、飲もうとしません。
ママは焦っちゃいますよね。
このようなタイプの赤ちゃんには素肌でスキンシップを行いましょう。
ママのおっぱいの匂いが哺乳意欲を高めます。
ゆったり、おっぱいの近くに顔をおいて抱っこしてあげましょう。
最初は飲もうとしてなくても少しずつ関心が出てきます。
また、満たされて寝ているのかと思いきやそうではなく、飲むより寝るほうが勝っているので、本人の意志に合わせていると体重が増えません。
4時間以上開く場合はしっかり起こして授乳してあげましょう。

 

★Gourmets(グルメ)タイプ
乳頭であそんだり、ちょこっと吸って味を楽しんで、舌鼓をうって、それから本格的に飲みだすタイプ。
早く深く深呼吸させようと急かすと泣き叫びます。
赤ちゃんのペースでしたいようにさせるのが一番です。

 

★Resters(のんびり屋)タイプ
数分間飲んだかと思うと、しばらく休憩。
そして、また再開します。
おっぱいの上で寝てしまい、下に置くとまた泣くを繰り返します。
ちょこちょこ飲みタイプ。
このタイプは焦らず、赤ちゃんにもましてママがのんびり屋になってください。
一気に飲んでくれたら楽なのにと思うかもしれませんが、この状況がいつまでも続くわけではありません。
気長に付き合ってあげましょう。

 

これらの特徴を知っておくことが、他の赤ちゃんやママと比較せずに、お二人のペースで授乳をする手助けになればと思います。

 

参考:ペリネイタルケア 2016 March vol.35 メディカ出版