診療案内

Treatment

ピル外来

Pill outpatient

ピル(経口避妊薬)

自費のピル(経口避妊薬/OC)

当院では以下の薬剤を取り扱っています。

アンジュ28:1シート内容量 赤褐色錠6錠、白色錠5錠、赤色錠7錠からなる28錠の組合せ薬剤

赤褐色錠 1錠中レボノルゲストレル 0.050㎎、・エチニルエストラジオール 0.030㎎含有)
白色錠 1錠中レボノルゲストレル 0.075㎎、・エチニルエストラジオール 0.040㎎含有)
黄色錠 1錠中レボノルゲストレル 0.125㎎、・エチニルエストラジオール 0.030㎎含有)
赤色錠 プラセボ

スリンダ錠28:1シート内容量 単黄色錠24錠、白色錠4錠からなる28錠の組合せ薬剤

淡黄色錠 1錠中ドロスピレノン 4㎎
白色錠 プラセボ

服用の目的

主に避妊目的で服用する低用量ピル(OC:Oral Contraceptive)のことです。
保険適用外のため全額自己負担となります。
高い避妊効果が認められており、排卵の抑制以外にも受精卵が着床しにくい状態を保つなどの効果が期待できます。
正しく服用すれば99%以上(避妊率99.7%)の確率で妊娠を防げます。

保険のピル (低用量エストロゲン・プロゲスチン/LEP配合剤)

当院では以下の薬剤を取り扱っています。

  • ルナベル配合錠LD、ルナベル配合錠ULD
  • フリウェル配合錠LD、フリウェル配合錠ULD
  • ヤーズ配合錠、ヤーズフレックス配合錠
  • ドロエチ配合錠
  • ジェミーナ配合錠
  • アリッサ配合錠

服用の目的

月経困難症(ひどい生理痛)や子宮内膜症、過多月経などの病気の治療目的で処方される低用量ピル(LEP:Low dose Estrogen Progestin(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合剤)のことです。LEPは医療上の必要性から保険適用となり、3割負担で処方されます。

治療の流れ

1.診察予約

当院を初めて受診される方:直接受付窓口にお越しください。
当院受診歴のある方:「婦人科」でWeb予約をお取りください。
2回目からは「薬」の枠でWeb予約をお取りください。

2.来院・受付

来院後、受付を済ませ、問診票に現在の健康状態、既往歴(過去にかかった病気)、アレルギー、喫煙歴、血栓症の家族歴、月経周期、避妊目的などを記入していただきます。

3.医師の診察

問診票の内容に基づき、医師が診察を行います。

問診 ピルが服用可能かどうか、副作用のリスクがないかなどを確認します。
身体測定 血圧測定や体重測定を行うことが一般的です。
内診・検査 多くの場合は内診(経腟検査)は行わず、問診と身体測定のみで処方されることが多いです。ただし、月経困難症や過多月経など、症状によっては子宮内膜症や子宮筋腫などの病気の有無をチェックするため、超音波(エコー)検査や血液検査が必要となる場合もあります。不安な場合は、内診の前に医師に相談できます。

4.会計・ピルの受け取り

(自費のピル) 診察が終わったら、会計を済ませ、ピル(OC)を受け取ってください。
(保険のピル) 診療が終わったら、会計を済ませ処方箋を受け取ってください。
処方箋を持って保険薬局に行き、調剤されたピル(LEP)を受け取ってください。

初回は問診及び必要な検査・診察を行った後、特に問題がなければ1か月分をお渡しします。
2回目以降は、服用継続が安全かどうかを確認するため、血圧測定と簡単な問診表に回答いただいた後、処方します。
3か月継続して問題がなかった方には、一度に3か月分まで処方が可能です。
1回目と同様、会計を済ませ、ピルを受け取っていただきます。
年に一度、ピルによる副作用がないかどうかの検査(採血など)をさせていただきます。

用法・用量

1日1回、一定の時間に内服します。

服用期間の目安

効果が現れるまで3~4か月服用を続けます。効果を実感する時期は個人差があります。
数か月~数年間服用します。

費用(税込み)

OC アンジュ28(自費) 1か月:3,060円 2か月:6,120円 3か月:9,180円
スリンダ錠28(自費) 1か月:4,400円 2か月:8,800円 3か月:13,200円
LEP 保険診療の自己負担額

ピルの恩恵

  • 避妊効果
  • 機能性および器質性月経困難症の改善
  • 過多月経の改善
  • 月経不順の改善
  • 月経前症候群(PMS)が軽減します
  • 子宮内膜症の症状改善、手術後の再発予防
  • ニキビ・多毛症に効果があります
  • 卵巣がん、子宮体がん、大腸がんのリスク低下

ピルの副作用

1.マイナートラブル

不正出血、嘔気、乳房の張りなどがでることがあります。
服用者の約20%に不正出血が出現するとされていますが、服用継続とともに減少することが多いです。
症状が重くなければ、継続して内服することが大切です。
また体重の変化や気分変調とLEP内服には因果関係はないと言われています。

2.静脈血栓症

静脈血栓症とは、血液が固まってしまい血管に詰まる病気です。
ピルを使っていない人が血栓症を発症する割合は1年で1〜5人/1万人であるのに対して、ピル服用者は3〜9人/1万人と若干リスクが増加します。
特に、喫煙者や肥満の方などはリスクが高くなるため注意が必要です。
血栓症は発症しても適切に治療すればほとんどの場合は治る病気です。
静脈血栓症を疑うACEHSと呼ばれる初期症状は以下の通りです。
このような症状が出たらすぐにご連絡ください。

  • A :abdominal pain
    激しい腹痛
  • C :chest pain
    激しい胸痛、息苦しさ、押しつぶされるような痛み
  • H :headache
    激しい頭痛
  • E :eye/speech problem
    見えにくい、視野が狭い、舌のもつれ、失神、けいれん
  • S :sever leg pain
    ふくらはぎの痛み、むくみ、おすと痛い、赤くなっている

自由診療 アフターピル(緊急避妊薬)

アフターピル(緊急避妊薬)は、妊娠を希望していないにもかかわらず、妊娠の可能性がある性行為をしてしまった場合に、緊急的に使用するピルです。
当院ではレボノルゲストレル錠1.5㎎を取り扱っています。
受精卵の着床を防ぐための女性用ホルモン剤で、避妊に失敗した性行為後72時間以内に服用することで、望まぬ妊娠を防ぎます。

  • 避妊をしない性交を行ってしまった
  • 経口避妊薬を服用し忘れた
  • コンドームが破損していた
  • コンドームが脱落していた
など

上記のような場合は緊急避妊が必要となります。
できるだけ早くご相談ください。

5.診察予約

直接受付窓口にお越しください。
避妊に失敗した性行為後72時間以内、できるだけ早くご相談ください。

6.来院・受付

来院後、受付を済ませ、問診票に現在の健康状態、既往歴(過去にかかった病気)、アレルギー、喫煙歴、血栓症の家族歴、月経周期、避妊目的などを記入していただきます。

7.医師の診察

問診票の内容に基づき、医師が診察を行います。

問診 ピルが服用可能かどうか、副作用のリスクがないかなどを確認します。
身体測定 血圧測定や体重測定を行うことが一般的です。
内診・検査 多くの場合は内診(経腟検査)は行われず、問診と身体測定のみで処方されることが多いです。ただし、月経困難症や過多月経など、症状によっては子宮内膜症や子宮筋腫などの病気の有無をチェックするため、超音波(エコー)検査や血液検査が必要となる場合もあります。不安な場合は、内診の前に医師に相談できます。
同意書を記入していただきます。
医師の指示が出たら、会計を済ませて、再度診察室に戻っていただきます。
診察室で、医師の目の前で緊急避妊薬1錠を服用していただきます。
今後の避妊方法について、医師から指導があります。

8.治療期間・回数

診察時1回1錠のみ服用

9.費用(税込み)

12,680円(診察料を含む)

10.リスク・副作用

一般的に副作用は少ないといわれていますが、吐き気、頭痛、下腹部痛、めまい、倦怠感、胸の張り、不正出血などがあります。
これらの副作用は一時的なもので、多くは服用後数時間から数日で自然に治まります。
強い症状がある場合は、いつでもご連絡ください。

子宮内黄体ホルモン放出システム(ミレーナ®)

ミレーナ®とは

ミレーナ®は黄体ホルモンを子宮の中で持続的に放出する子宮内避妊システムです。
黄体ホルモンが子宮内膜に直接働きかけ、子宮内膜が薄くなり、月経量が減り、避妊効果を発揮します。
受精卵が子宮内膜に着床することを防ぎ、高い避妊効果を発揮します。
避妊率は99.9% と非常に高く、効果は5年持続します。
また、月経量が減り月経痛が軽減する効果もあるため、過多月経や月経困難症の方は保険適応となります。

挿入前に一度受診していただき、問診、診察等で挿入に問題が無いかを確認させていただきます。
挿入時期は月経開始日よりおよそ7日以内で、出血量が少なくなったら挿入します。

子宮内のミレーナ

装着後〜使用後

装着後しばらく、性器出血が続くことがあります。
ほとんどの場合、数週間~数ヶ月で出血はとまります。
また、軽い下腹部痛を認めることもあります。症状が強い場合はいつでもご相談ください。
ホルモン剤は子宮のみに作用するため、血栓症、肝機能異常、癌のリスク等、身体に影響はありません。

挿入後1~2ヶ月は自然抜去してしまうことがあるので、挿入位置のチェックのため診察が必要となります。
また、問題がなくても年一回の定期診察が必要となります。
効果の持続は5年となるため、5年経過したら抜去もしくは交換が必要です。

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